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水彩と素描展 デモンストレーション





 個展会場のデモンストレーション動画を林くんが編集してくれました。 お時間があればどうぞご覧ください。 そのときに描いた絵を順を追って載せてみました。すべて未完ですがほぼ2日で二枚同時進行で描きました。サイズは動画でお分かりいただけるかと思います。  

(再生してHDボタンを押すと、より高画質でご覧いただけます) 永山裕子 水彩と素描展 2009年6月23日~7月5日 東京セントラル美術館      デモンストレーション作品



 私はコラージュによる半抽象の作品を制作しています。 テーマのひとつに“月の鳥は月の歌だけうたう”という韓国の古いフレーズがあり このイメージを絵にしようと何年か描き続けています。 今回は水彩で描いてみようと思い、モチーフを会場に持ち込みました。 二羽の白い鳥は月の鳥です。 いくら私が、花を添えても灯を点しても 月の鳥は見向きもせずに 二羽にしか聴こえない歌を吟いあう、そんな絵を描きたいと。   

生けた芍薬の花びらがはらはらと散り出し、今描かねばと急いで描いた。    

一枚目の色のイメージが気に入らず暖かい色だとどうなるかを試してみた。    

描いていたら画面左の花が“媚びた表現"で全然ダメだった。 切り落としてスッキリし、右の余白に風景を描き足していたらベニスのようになり、 段々水かさが増してきてモチーフが水没してしまった!    

遊んでばかりいないで、実際の色に近づけて描いてみようと思い直して…    

 庭で摘んだ花を持ってきてくださった方がいて アガパンサスの生き生きした様子に元気をもらった    

 花を描くのに飽き、どこかの娘たちを描いた。 「すももの実が熟れた頃、美しい若者を乗せた馬車が一台、北の方から朝の村へ現れた…」で始まるブレヒト詩、萩京子作曲の歌をずっと頭の中で歌っていた。    

ブドウを持ってきてくださった方があり楽しく描く。    

 また娘たちを描く。 歌のつづき。 ついに娘たちはみんなその若者の手に落ちてしまうのだが、すももの実が熟れた頃、若者はまたどこかに去る。「けれどそれからわたしたちは彼を決して忘れなかった」で歌は終わる。とてもエロティックな歌。    

“月の鳥は月の歌だけうたう”今回も全然 表現できなかった。 先は長いけど、まだ楽しめる!     2009/7/14


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